第641回:もう4K Ready? パナソニックDIGA「DMR-BZT860」

第641回:もう4K Ready? パナソニックDIGA「DMR-BZT860」

まず製品の位置づけだが、この冬投入のDIGAとしては、最上位モデルに「DMR-BZT9600」がある。これはプレミアムモデルという位置づけで、9月に規格策定されたHDMI 2.0を搭載し、4K/60p/36bit/4:2:2、4K/24p/36bit/4:4:4出力に対応する。もちろん、この能力を生かすにはHDMI 2.0対応のテレビが必要なわけで、現在のところ、同社4K VIERA「TH-L65WT600」との組み合わせを想定したモデルとなる。

BZT860はすぐその下に位置し、トリプルチューナー、3TB HDD搭載モデルだ。HDMI 1.4なので、4K出力には対応するものの、24p/30pまでとなる。だがパナソニック独自のマスターグレードビデオコーディング技術(MGVC)を搭載しており、対応するBlu-rayソフトと組み合わせれば、出力映像の階調を若干拡張することができるのがポイントだ。このあたりはあとで詳しく見てみよう。

型番HDDチューナ4KMGVC新おまかせ録画店頭予想価格
DMR-BZT96003TB3○(60p/30p/24p)40万円前後
DMR-BZT860○(24p)15万円前後
DMR-BZT7602TB11万円前後
DMR-BWT6601TB275,000円前後
DMR-BWT560500GB65,000円前後
DMR-BRT2601--55,000円前後
DMR-BR160320GB45,000円前後
デザインは夏モデルを継承しっかりしたインシュレータを装備している

DIGAシリーズはこの夏モデルで、シルバーを基調としたデザインに変更されたが、BZT860も基本的には同じデザインだ。ただ、黒からシルバーになったときに、安っぽくなったという意見も結構あった。

天板のヘアラインがなかなか綺麗

今回はその点に配慮し、天板がヘアライン仕上げとなったいる。ただ、材質が変わったわけではなく、実際にはシール貼り付けだ。だが効果としては意外に高く、つやつやの光沢がありながらヘアラインという、個性的な質感を演出している。

前面パネルを開くと、中央にUSB、SDカードスロットがある。右側がB-CASカードスロットだ。デジカメ写真を取り込むなど、一時的に開くことはあるだろうが、レコーダとして日常的に使うぶんには、あまり開く機会はないだろう。内蔵HDDは3TBで、トリプルチューナ仕様だ。

第641回:もう4K Ready? パナソニックDIGA「DMR-BZT860」

また、今期発売のレギュラーモデル全体の特徴として、待機電力0.00Wの節電モードを搭載している。もちろんまったく電力を消費しないわけではなく、リモコン受光部ぐらいは動かしていないと起動もできないわけだが、0.005W未満の待機電力となっており、IEC62301規格(家電製品の待機電力を示す国際規格)に準じて0.00W表記が可能ということだ。リモコンの右上に、0.00W待機専用ボタンがある。

背面に回ってみよう。基本的にはこの夏モデルとコネクタの種類やレイアウトは変わっておらず、薄型の筐体の中にかなりぎっしりコネクタ類が詰め込まれている。

フロントパネルの開口部はかなり幅が薄い背面の設計も夏モデルと共通

リモコンは、十字キーの中央がタッチセンサーになった決定ボタンとなっており、ダイヤルのようにクルクル回すことでメニューのスクロールが可能なタイプだ。

リモコンはタッチセンサー付きのものが付属中央の決定ボタンの部分がタッチセンサーになっている

またメディア切り換えボタンが下に移動し、この冬モデルのポイントである「ゆっくり再生」ボタンがフィーチャーされている。

15インチの無線モニタ、DM15C1

一緒にお借りしているディーガモニター「DM15C1」のほうも見てみよう。この冬に投入された無線モニタは10インチと15インチがあるが、DM15C1は15インチのほうである。店頭予想価格は6万円前後で、実売は5万円半ばから5万円を切るぐらいのようである。

サイズ的にはタブレットよりも当然大きく、面積でいうと10インチタブレットの代表格であるiPadのおよそ2倍である。サイズのわりには軽量で、重量は約1.4kg。ずーっと持っているわけにはいかないが、持ち運ぶには苦にならない重量だ。

ディスプレイの画素数は1,354×760で防滴仕様となっている。本体にボタン類は殆どなく、電源ボタンとリセットスイッチがあるのみだ。ボリュームボタンもメニューにあるのみで、ハードウェアのボタンはない。

側面にはイヤフォン端子ACアダプタの接点は磁石でくっつく充電中はコネクタがピッタリ収まる

充電は付属のACアダプタで行ない、接点は磁石でくっつくようになっている。背面には自立用のスタンドがある。側面と底部には、スピーカー用のホールがある。

背面に取っ手はないが、薄い突起があって指がかかる自立用スタンドを起こしたところこのスタンドだけでもかなりしっかり自立する底部と側面にサウンドホール

お風呂場などで狭い位置に立てられるよう、上側を押さえる吸盤式の固定具が付属する。