タイムリミットは、来年となる2021年のPDT(米国太平洋標準時夏時間)9月30日、日本標準時だと2021年10月1日15:59まで。
今年の春に発表された予定では、本稿掲載の数日後、2020年10月1日までの予定だった無償提供期間が、まるまる1年延長されることになった。
SynologyのRT2600acやMR2200acには「VPN Plus Server」と呼ばれるVPNサーバーアプリが提供されているが、通常1ライセンスあたり9.99ドルのクライアントライセンスが、RT2600acは20、MR2200acは10の上限数まで今なら無料で取得できる。同じく9.99ドルの「Site to Site VPN」の有料ライセンスも同様だ。
もちろん、これらはサブスクではなく買い切りのライセンスとなるため、一度購入すれば永続利用が可能だ。
Synologyルーター向けVPN PlusクライアントのVPNアクセスライセンスが、日本時間で2021年10月1日(15:59)まで無料で取得できる。標準では1同時接続分のクライアントが付属するが、これでRT2600acで最大20の同時接続が可能にCOVID-19パンデミックに対応しての特別オファーとして4月から開始されたキャンペーンなのだが、これが2021年まで延長されたことは、これからテレワークのためにVPNを導入しようというユーザーにとっては朗報だろう。
同社のルーターについては、本連載で以前に掲載した『Synologyらしさ全開の無線LANルーター「RT2600ac」はフツーじゃない!』を参照して欲しいが、コンシューマー向け製品としては、筆者が知る限り業界屈指のマニアックさ(もちろん良い意味)を誇る製品で、ファイル同期やIPS/IDS、ウェブフィルター、ユーザー管理などの機能が、非常によくできている。
中でもVPNサーバー機能は、ルーターでは一般的なPPTPやL2TP/IPsec、OpenVPNはもちろんのこと、SSTPを利用したSynology SSL VPN、Web VPN、リモートデスクトップに対応しており、さらに拠点間をつなぐためのSite to Site VPNにも対応するなど機能が豊富だ。
RT2600acの場合、上記のSSTPを利用したVPNで、最大20の同時接続をサポート(リモートデスクトップは同時3)している。期間限定の無料ライセンスを上限まで取得すれば、小規模なオフィスであれば、ほとんどの社員が外部からオフィスのリソースを利用可能なVPN環境を構築できるはずだ。
一般に、法人向けのVPN装置は、本体価格や保守費用も高額なら、クライアントライセンスも安くないので、トータルでの費用がかさむ場合がある。だが、この機会であれば、ルーター本体の実売価格である2万4400円前後(税込)だけで済む。
ぜひ、このチャンスを活かしたいところだ。