前回までに説明した通り、ネット回線が遅い環境でWi-Fiルーターやパソコンを買い替えてもインターネットの速度はほとんど変わらない。インターネットが遅くなる原因がネット回線にあるとわかったら、回線の種類やプランの見直しを検討しよう。それらを切り替えることで、インターネットの高速化を図ることができる(図1)。
回線が遅いとほかを速くしてもムダ図1 回線が遅ければ、最新のパソコンやWi-Fiルーターを用意しても速度は出ない。本特集3回目図3、図4の調査で回線が原因で遅いことがわかったら、回線の乗り換えも検討しよう[画像のクリックで拡大表示]現在、多くの家庭で利用されている光回線の場合、契約しているプランや住戸への配線方式によって、速度がかなり異なる(図2)。
図2 契約のプランや住宅の種類による配線方法の違いなどで、光回線の最大通信速度は変わってくる。より高速なプランに切り替えることで、ネットの高速化を図ることができる[画像のクリックで拡大表示]例えば、契約者の多いフレッツ光の光回線では、初期のプランだと最大通信速度はわずか200Mbpsだった。現在の主流は最大通信速度が1Gbpsのプランで、それに変更するだけでも速度は大幅にアップする。
アパートやマンションなど集合住宅の場合、直接部屋に光ファイバーを通す光配線方式と、各部屋に分配するVDSL方式の違いでも速度が大幅に異なる。VDSL方式を光配線方式に切り替えることで、速度は大幅に向上する。ただし、光配線方式の導入には、集合住宅の共有部分に光ファイバーを通す工事が欠かせない。マンションでは、大多数の居住者の同意を得るプロセスが必要になることが多く、個人で導入するにはハードルが高い。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます。次ページでログインまたはお申し込みください。
次ページ 速度と安定性なら光回線、導入に時間がかかることも...