レノボ・ジャパンの「Lenovo Tab P12 Pro」は、12.6型という大画面を備えたAndroidタブレットだ。現行のAndroidタブレットの中でも最大級となるこの製品は、PCとワイヤレスで接続し、サブディスプレイとしても利用できることも大きな特徴に挙げられる。
同じレノボの製品では、以前紹介した「Yoga Tab 13」が同様の機能を搭載していたが、そちらが有線接続だったのに対して、本製品はワイヤレスでの接続を前提としている。どの程度の実用性があるのか、メーカーから借用した実機を用いて詳しくチェックしていく。
レノボ・ジャパンの12.6型タブレット「Lenovo Tab P12 Pro」。タブレット部のサイズは約285.6(幅)×184.5(奥行き)×5.6(厚さ)mmとなるまずはタブレットとしての特徴をざっとおさらいしておこう。OSはAndroid 11、CPUはSnapdragon 870(最大3.2GHz)の8コア、メモリは8GB、ストレージは256GBと、Androidタブレットとしてはハイエンドと言っていいスペックだ。最大1TBに対応したmicroSDのメモリカードに対応していることを、魅力に感じる人も多いだろう。
画面サイズは12.6型、解像度は2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)、リフレッシュレートは120Hz対応で、HDR 10+をサポートしているのも面白い。Wi-Fi 6の無線LANとBluetooth 5.2に加え、USB Type-C(USB 3.2 Gen 2)ポートも備えている。バッテリー駆動時間は約14時間だ。
垂直にカットされた側面や、実測7.5mmとスリムなベゼル、さらにUSB Type-Cポートの左右にスピーカーが並ぶ配置など、外観の特徴は12.9インチiPad Proと非常に似ている。画面が消灯した状態ならば、iPad Proだと誤認する人がいても不思議ではない程だ。
マグネット吸着式のキーボードと、スタンドカバーがセットになっているキーボードを取り外せば、モバイルディスプレイとして使うのに最適な形状になる背面。付属のペンを収納するための膨らみが上部にある最も垂直寄りに立てた状態ここまで開くことができる指紋認証センサーを内蔵した電源ボタンを搭載する。その上部には音量ボタンがあるUSB Type-Cポートの両側にスピーカーを内蔵する。デザイン、配置ともにiPad Proによく似ているキーボードを接続するためのポゴピンを底面に備えるベゼル幅は実測7.5mmとかなりスリムだ。このあたりのデザインもiPad Proをほうふつとさせる本体重量は約565gと、12.9インチiPad Pro(約682g)に比べても軽量だ。本製品はキーボードやスタイラスなど一式がセットになっており、サブディスプレイとして使う場合は、背面のスタンドカバー(約152g)とのセットで運用することになるが、両者を足しても約717gなので、かなり軽い部類に入る。キーボードを加えても1kg以内に収まる計算だ。
ちなみに、本製品と同じハードウェアと思しきNECの「LAVIE T12」はキーボードやスタイラスなどが付属しない単品販売となるが、サブディスプレイ機能について製品ページに記述がなく、非搭載と見てよさそうだ。従ってサブディスプレイ機能を使いたければ、選択肢は本製品しかないことになる。
スタンドカバーを取り外した状態。同社のChromebookとよく似た作りだカバーの下部が折れ曲がり、直接キックスタンドとなる構造になっている本体のみ重量は実測で559gあるスタンドカバー込みだと実測で708gだった。ちなみに、キーボードも込みだと実測989gとなる続いて、PCのサブディスプレイとして利用する手順を見ていこう。
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