AV Watch読者の皆さんは、最近どれくらいテレビは見ているだろうか?「家にいるときはずっと」、「最近忙しくてあまり……」、「ネット動画なら見てるけど」などなど、さまざまな声があるかと思う。
ピクセラのWindows向け3波テレビチューナ「PIX-DT295」かくいう筆者は、日中は仕事をしながらラジオでニュースを聞くし、深夜に寝入る直前にはネットの動画配信で映画や海外ドラマを見ることが多い。ただ、それ以外の時間、特に夕飯時、スポーツの生中継やバラエティ番組をテレビでよく見る。「ほどよくテレビに親しんでいる」というのが実感だ。
とはいえ、「ユーチューバー」「生主」なんて言葉が生まれる昨今でも、“テレビのない生活”はちょっと考えづらい。配信には配信の良さがあるように、やっぱりテレビはテレビの良さがある。
テレビならではのコンテンツとして筆者が真っ先に思い浮かべるのは、吹替版の洋画。最近は大分減ったが、大作映画ともなるとテレビ局ごとに別々の吹替版が制作される。中でも「バック・トゥ・ザ・フューチャー」第1作は思い出深い。主人公・マーティの声を俳優の織田裕二が担当していたバージョンがフジテレビで放送されたのだ。今でも録画したVHSテープが自宅のどこかに保存されている(はず)。
この織田裕二版吹替が再放送されたり、ましてやビデオソフトで発売されるとは思えない。同じように、下條アトム版の「ビバリーヒルズ・コップ2」、津嘉山正種版の「男たちの挽歌II」、安原義人版の「ショーシャンクの空に」など、今思えば「3倍録画じゃなくて標準録画して、あと保管用テープを別に作っておけばよかった……」と後悔するばかりである。
……話がだいぶそれてしまった。ようは、テレビというごく身近なメディアであっても、ヴァルター・ベンヤミンが説く「アウラ」バリバリの貴重な瞬間は山ほどあり、楽しまなければ損だという話だ。
そんなテレビの楽しみ方は、必ずしもリビングの大画面テレビ見るだけではない。むしろ、近頃は、自分の部屋でPCなどを使って、気軽にテレビを楽しむ人も増えているだろう。マルチウインドウ環境でテレビを見ながらメールしたりツイートする……単体のテレビとは一味違う視聴体験ができるのも魅力だ。
一方で、PCの中心はデスクトップ型からノートPCに移り変わりつつある。そのノートPCも、一昔前はチューナを搭載した大型の“マルチメディアノート”がハイエンドモデルとして存在したが、現在は薄型のゼロスピンドルタイプが人気。ハイエンドモデルにはゲーミングPCが多くなっているのがご存知の通りだ。つまり、ノートPCを買っても、“チューナがついていない”事が多くなっているわけだ。
そんな中、Windows用テレビチューナの新モデルとして登場したのが、ピクセラの「PIX-DT295」(オープンプライス/実売17,800円前後)だ。USB接続すればテレビが楽しめるシンプルさを維持しながらも、モバイル端末、さらにはApple TVとのネットワーク連携機能を盛り込んでいるという。実際の使い勝手を試してみた。