最近、Eインクの良さがわかってきた!
Eインク採用の電子ペーパー端末「reMarkable」のライティング体験は素晴らしいですが、サイズや価格が「ビッグ」で電子書籍やライトつきスクリーンに対応していないのがちょっぴり不満でした。
楽天Koboが発表した新作Eインクタブレット 「Kobo Sage」は、小型で安価な電子ノート。しかも電子書籍リーダーとワイヤレスヘッドフォンでオーディオブックを楽しめる機能を追加搭載したすぐれものです。
Koboは今年はじめ、同社初の電子ノート端末「Elipsa」(10.3インチ)を発表しました。これは簡単に言えば、電子書籍リーダーのKobo Libraをサイズアップして、スタイラスペン対応にしたもの。画面は光りますしメモもとれるのですが、読書に便利なページめくりボタンや色温度調整機能は排除され、電子書籍リーダーとしてのスペックはむしろダウンサイズされた感じ。価格はreMarkable 2と同等の4万6,990円でしたが、ライティング体験もイマイチで、売上も少々苦戦を強いられたようです。
最新のKobo SageはElipsaとreMarkableに代わる1台になるかも。価格は税込3万800円で、別売りのスタイラスペン「Koboスタイラス」が税込4,980円です。電子書籍リーダーとしても使えますし、Elipsa同様にメモをとったり絵をかいたり、電子書籍やPDFなどのデジタルファイルへの書き込みもできます。ただしサイズはコンパクト化し、8インチのEインクディスプレイを備えた小型軽量デバイスに。他の電子ノートと異なり、片端が薄くせりあがる(いわゆる「サイドのあご」)デザインなので片手で持ちやすく、縁にはページめくり用の物理的ボタンが配置されるなど、電子書籍リーダーとしてもかなり使いやすい仕様です。
E Ink Carta 1200を採用した8インチのディスプレイは1440 x 1920(300ppi)の高解像度で、目に優しいのが特徴。さらにKobo自慢の色温度調節機能「Comfort Light Pro」も搭載。これは使用時間帯に合わせてフロントライトの色温度が自動調節されるもので、たとえば夜ベッドで読書する際にブルーライトを軽減した色温度で表示してくれます。ストレージは32Gで、microSDカードでの拡張には対応していないのがちょっと残念。充電と同期用にはUSB-Cポートが搭載されています。IPX8規格の防水機能はしっかり引き継いでいるので、水深2メートルでも1時間耐えられます。
また、Koboデバイス全般の新機能としてBluetoothが追加されているので、ワイヤレスヘッドフォンがあればKoboのブックストアからオーディオブックをストリーミングすることも可能です。
オプションの専用スリープカバー(税込み4,980円)はライトグリーンとブラックの2色展開。ただスタイラスペンを使うなら、専用パワーカバー(税込9,980円)を買うべきかも。画面保護やカバーを開閉した際の自動スリープ/ウェイク機能は共通ですが、パワーカバーには1,200mAのバッテリーが内蔵されているので、充電し忘れた時や外出時に便利です。ちなみにスタイラスペンがすっぽり収まるペンホルダーつき。
KoboはSageと並んで、同社の防水機能つき電子書籍リーダー「Libra 2」(税込2万3,980円)も発表。7インチのE Ink Carta 1200タッチスクリーンはレスポンスが向上しているとのことですが、解像度は1,264 x 1,680のままで色温度調整機能「ComfortLight Pro」も維持。防水等級IPX8と32GBのストレージといった機能はSageと変わりませんが、バッテリーはやや大きめの1,500 mAh。
別売りのスリープカバーはオリジナルのLibraよりカラーバリエーションも少し増えています。とはいえ、Libra 2最大の魅力は従来のmicroUSBではなくUSB-Cポートを搭載した点、そしてBluetooth対応になったこと。Sageと同様にKoboブックストアからオーディオブックをダウンロードし、ワイヤレスヘッドフォンで楽しむことができます。
すでに電子書籍リーダーを所有している方はわざわざアップグレードしなくてもいいかもしれませんが、これから最初の1台を購入する方にKobo Libra 2はかなりおすすめ。最近発表されたKindleシリーズの新製品より、いいかもしれません。