「庵野秀明展」が東京・国立新美術館にて10月1日より開催。会期は12月19日まで。観覧料は一般が2,100円、大学生が1,400円、高校生が1,000円。庵野監督が、幼少期から親しんできたアニメや特撮の諸作品にまつわる資料から、これまで関わってきた過去作品、そして最新の取り組みまでを展示している。
展示は、第1章「原点、或いは呪縛」、第2章「夢中、或いは我儘」、第3章「挑戦、或いは逃避」、第4章「憧憬、そして再生」、第5章「感謝、そして報恩」の全5章に分けて構成されている。
展示序盤の第1章「原点、或いは呪縛」では、庵野監督が敬愛してきたアニメ・特撮・マンガなど、庵野監督が影響を受けたもの、いわば「庵野秀明をつくったもの」を余すことなく展示。
第2章から第4章では、アマチュア時代から現在に至るまで、庵野監督が手掛けた原画、ミニチュア・立体造形物、映像作品の資料、油絵やイラスト、メモや落書きといった中間制作物を含め、「庵野秀明がつくったもの」を大量に展示。アニメーター時代のメカや爆発を描いた原画も展示されており、驚くほど緻密な描き込みを間近で見ることができる。
後半には、『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』といった、「これからつくるもの」に関しても展示している。
終盤の第5章「感謝、そして報恩」では、自分を育ててくれたアニメ・特撮などといった文化に対する感謝の思い出で立ち上げた、クリエイティブな活動以外にも行なっている事業についても紹介している。
作品資料については、庵野監督が生まれた1960年当時の物や、生家から運ばれた重要品など初出しの展示物も多数あり、総展示数は1,500点を超えるという。カラーの文化事業担当で、学芸員・アニメ特撮アーカイブ機構 事務局長の三好寛氏は、本展の見どころとして、庵野監督が中学時代に描いた油絵や、大量にあるためほんの一部しか展示できなかったという監督作品用に書かれたメモなどを挙げている。
なお、庵野監督は展示物について、「(展示は)本当に一部で、残ってるものをかき集めて、まだ足りない状態なので、日々増えていくと思います。初日が一番少ないです」「初日に来られた方は後半また来られると、『あ、ここ変わってる』という部分に気づけると思います」とコメントした。
展覧会では、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』の大型フィギュアが一堂に会した空間のフォトスポットを含め、一部の撮影NGのコーナー・作品を除いて、静止画の撮影が可能となっている。「撮影写真を通じ、SNS投稿なども含め、思い出に残していただける展覧会」としている。