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読者の「鉄筋コンクリート造でWi-Fiが厳しい」に「WAX610」投入で劇的な効果?

読者の「鉄筋コンクリート造でWi-Fiが厳しい」に「WAX610」投入で劇的な効果?

Wi-Fiに厳しい鉄筋コンクリート造、家の中でも「LTEオン」が習慣に……

今回のお宅は、鉄筋コンクリート造3階建て。しかも、以前はクリニックとして使われていた建物は見るからにしっかりした作りで、Wi-Fi的な視点では「いかにも大変そう」な環境です。

現在の利用状況は、1階の一部と3階が奥様のご両親の仕事場・住居、2階が自分たちの住まいになっており、全体としては二世帯住宅となっています。

読者の「鉄筋コンクリート造でWi-Fiが厳しい」に「WAX610」投入で劇的な効果?

なお、クリニックからのリフォーム時には壁の中にLANケーブルを通してあり、要所で有線LAN接続できるようになっていて、数年前には他社製のメッシュネットワーク対応Wi-Fiルーターも4台導入されています。

有線LANが使えるおかげで、S氏自身や両親の仕事用パソコンに対しては最低限のネットワーク環境を提供できていたものの、コロナ禍でS氏の在宅勤務が続いたことにより、改めてWi-Fi環境の脆弱さが浮き彫りになりました。Wi-Fiルーターがある部屋では通信できても、別の部屋に移動してしまうとほとんど届かず、通信が不可能になっていたのです。

1階はもちろん、住居として使用している2階と3階では、寝室もリビングもキッチンも、Wi-Fiの利用はほぼ不可能。そのため、自宅でスマートフォンを使うときはLTEにしておくのが習慣化しており、キャリアのデータプランも家族全員、大容量タイプを契約していました。せっかくの2Gbpsのインターネット回線を全く生かせず、「高速回線のはずなのに、Wi-Fiをオフにして使う敗北感たるや……」と、S氏は半分冗談、半分本気で悔しさをにじませます。

スマホだけでなく、リビングにあるApple TVなどのメディアデバイスももちろんWi-Fiが使えないため、ネットワークスイッチなども組み合わせて有線LAN接続。奥様が時々使うノートPCにいたっては、部屋を横断するようにLANケーブルを一時的に引っ張ってきて、有線接続でしのいでいました。従来環境の電波強度を計測したところでは、以下のような状況です。

交換前既存ルーター使用時の各ポイントにおける電波強度

各部屋が壁で阻まれているのに加え、マンションが林立する住宅密集地にあるためにWi-Fi電波が混雑していることも、通信しにくい一因になっていると考えられました。従来のルーターは4台とも有線LAN接続でメッシュネットワークを構築していたため、純粋に、スマホなどの子機とルーターの間の無線通信がボトルネックになっているのは間違いありません。

したがって、ネットワーク環境の改善にあたっては、無線メッシュネットワークに頼ることはできませんでした。アクセスポイントを増やしてメッシュを密にしたところで状況はおそらくそれほど変わりません。そもそもコンシューマー向けのWi-Fiルーターで構築できるメッシュネットワークは、せいぜい4、5台程度まで。今回のように階数が多く部屋ごとにルーターを設置しなければならない(それでも改善できるとは限らない)環境では、より多くの台数が必要になります。