一昔前まで「ゲームには高速で安定した通信が重要で、有線接続が必須」と言われてきたが、Wi-Fi 5登場の前後あたりでやや事情が変わってきた。5GHz帯を使うWi-Fi 5では、電子レンジなどからの電波干渉を受けにくいのと同時に、複数端末からの通信にも強くなった。
そしてWi-Fi 6では、さらなる通信速度の向上に加え、複数端末からの通信がより効率的になり、ゲームへの適性がさらに高くなったと言える。
ちなみに有線LAN接続については、PS5も最速1Gbpsの1000BASE-Tで据え置き。仕様上では、有線より無線の方が高速な通信ができる状態となっている。ただ、接続するインターネット回線が1Gbps超でなければ、PS5も実用上では1Gbps以上の通信はできない。Wi-Fiでも、有線LAN接続と同等の通信ができることが、目下のターゲットとなるだろう。
ASUSのWi-Fi 6ルーター「RT-AX56U」こうした事情も踏まえ、実際にPS5をセットアップし、Wi-Fi 6ルーターに接続してみよう。PS5のWi-Fi 6に関する詳しい仕様は、本体付属の仕様書にも記載がないが、おそらく1201Mbpsと思われる。
今回は、ASUS製Wi-Fi 6対応ルーターでは1万円ちょっとと最も安価ながら、帯域幅は80MHzまで利用でき、最大転送速度は1201Mbps(5GHz帯接続時)または574Mbps(2.4GHz帯)。Wi-Fi 6の標準機能である「OFDMA」と「MU-MIMO」により、数多くのWi-Fi機器がある環境でも電波を効率的に利用し、速度遅延の小さいWi-Fi環境を利用できる「RT-AX56U」を選び、その辺りを検証してみた。
ASUS独自の機能として、端末やアプリごとに通信帯域を制御できる「Adaptive QoS」や、セキュリティ対策ソフトをインストールできないネットワーク機器を保護できる「AiProtection」は、PS5とも相性がいいはずだ。