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ルータ単体からネットワーク全体へ――、着実に進むヤマハ ネットワークの広がりを追う

ルータ単体からネットワーク全体へ――、着実に進むヤマハ ネットワークの広がりを追う

製品ラインとして、RTxシリーズの上位に位置付けられるのが、RTX1000(2002年10月発売)を端緒とするRTX1000シリーズだ。

当時、企業向けのブロードバンドルータとしてはRT105eが提供されていたが、スループットは最大16Mbpsにとどまっており、ブロードバンド回線が高速化する中で、コストパフォーマンスが高く、かつ高速なルータが求められていた。

そうした声に応えて発売されたRTX1000では、スループットが最大100Mbps、VPNスループット(IPsec/3DES)が最大55Mbpsへと高速化されたほか、2系統のルーティング(通常はWAN×1系統、LAN×1系統として使用)だったRT105eとは異なり、独立3系統のルーティングが可能になっている。

ルータ単体からネットワーク全体へ――、着実に進むヤマハ ネットワークの広がりを追う

また、ヤマハルータの企業向けモデルにおいて、Web GUIを初めて搭載したのもRTX1000から。初期設定はコンソールからの設定が必要であったり、設定できる項目に設定があるなど、今から振り返るとまだ成熟しているとは言えないGUIではあったが、設定のハードルを劇的に下げられるため、当時としては画期的な機能だったといえる。

コストパフォーマンスの高い高性能機として提供されたRTX1000

なお、このシリーズは、2005年1月発売のRTX1100、2008年10月発売のRTX1200、2014年11月発売のRTX1210へと順当に進化。特に、全ポートがGbEに対応したRTX1200は、中小規模拠点向けのベストセラー機として長く市場に君臨していた。

RTX1200では、単にルーティング機能を提供するのみならず、ヤマハのスイッチをコントロールするためのスイッチ制御GUI(後述)を搭載し、“ネットワークの司令塔”としての役割も担うようになっている。

ネットワークの司令塔的な役割を担うようになったRTX1200

RTX1000シリーズの最新モデルであるRTX1210でも、その役割は変わっておらず、さらに進化したLANマップ機能(後述)が搭載された。性能面でも、ネットワークの高速化にあわせてスループットが最大2Gbps(双方向)へ高速化されるなど順当に進化しており、RTX1200からの置き換えも順調に進んでいるようだ。

さらなる高性能化やLANマップ機能の追加などが行われたRTX1210GUIが全面的に見直されているのも特長だ。使いやすさを向上させるために、継続的な見直しが行われている

なお、RTX1210の開発にあたって行われたさまざまな改善について、クラウド Watchでは開発者へのインタビューを実施している。こちらをお読みいただくと、新機種の開発にあたって、どのような改善活動が行われているか、どのような議論がなされているかがよくおわかりいただけると思う。

LAN管理を強力にサポートする「RTX1210」 開発者が語る“ヤマハルータ”の理念とはhttps://cloud.watch.impress.co.jp/docs/special/yamaha/678065.html