「なるほどそう来たか!」というデバイスです。
米国などで先行リリースされていたNest Hubの第2世代が5月5日にようやく日本でも発売されます。 2018年の秋に第1世代が誕生してから、新機能をガッツリ盛り込んだ新商品になりました。
7インチのタッチパネルディスプレイにファブリックを使ったボディは、ひと目見ただけでは第1世代との見分けがつきません。私も第1世代を持っていますがシンプルで部屋に馴染むデザインです。
ChalkとCharcoalの2色展開。Googleによると、筐体の54%が再生プラスチックでできており、 ファブリック素材はペットボトルを再生したものを使っています。
マイクは3本になり、より正確に声を認識できるようになりました。雑音にも強くなったそうです。据え置き系のガジェットは家族みんなで使いますからね。
UIも家電が操作しやすいようになりました。
Soliは周囲の動きを感知するGoogleのレーダー技術です。2015年のGoogle I/Oで披露されPixel 4に搭載されるも、Pixel 5ではその姿がなくなってしまいました。しかし、今回Google Nest Hubに搭載される形で再登場することに。よかったね!
Soliによって可能になる機能のひとつが、「Motion Sense」によるジェスチャー操作。画面に触れなくても、音楽や動画を一時停止したり、再生、スキップできたりします。
アラームと止めるときも手でジェスチャーすればいいので、デバイスを落とす心配もありません。
Soliによって追加されたもうひとつの機能が非接触で睡眠を計測する「Sleep Sensing」。約20秒ほどで近くにいるユーザーを感知(ペットや一緒に寝ている人は計測対象外)し、内蔵マイク、環境光センサー、温度センサーによって、咳やいびき、環境光や温度の変化を検出します。
睡眠モニターというとApple WatchやFitbitなどのスマートウォッチやリングタイプのウェアラブル端末が主流でした。Googleはこの市場に、据え置き端末として参戦するようです。
その理由がGoogleのユーザー調査で「睡眠関連のテクノロジーの利用を中断してしまう理由の1位が、充電し忘れやオンオフ切り替えの億劫さで、2番目に多かったのが眠っているときに端末を身につける使い心地の悪さであることがわかった」から。確かに眠っているときに端末を身につけるとあんまり心地よくないですよね。何より「いつウェアラブル端末を充電するのか問題」が起きちゃうし。
でも気になるのが、正確性。動きをセンサーで感知するといっても限度がありそうですが、Googleは数千人を対象として10万回を超える睡眠テストを行ない、そのデータから睡眠計測のアルゴリズムを開発しました。
睡眠データを集めて完成したアルゴリズムは非接触式での検出データにも関わらず、睡眠ポリグラフィ装置の精度に劣らないレベルまで高まったといいます。
ただし、動きをモニターするものなので設置位置には制限がありそう。Google Nest プロダクトマネージャーのカイータ・ジョンソンさんによると「足元などにおいてもトラッキングは可能ではあるものの、精度が落ちる」とのこと。ベッドとほぼ同じ高さで、30〜60cm離れた場所に置くのが良いそうです。
Nest Hubで計測したデータはデバイス上で処理されるプライバシーに配慮した設計です。睡眠モニターのレベルは自分で調整可能で、ディスプレイを2回タップすれば計測機能自体をオフにできます。
Nest Hub購入者はこの睡眠モニター機能を来年まで無料で使えます。来年以降の展開は、まだ検討段階なんですって。
Nest Hubで計測したデータは、Google Fitアプリを使えばスマートフォンでも確認できます。今後はFitbitとの連携も進んでいくみたいですよ。
また、Googleアシスタントと連携しているため、睡眠の質を向上させるための具体的なアプローチも可能です。例えば就寝時間を設定して部屋をだんだん暗くしていくとか、リラックスできるような調光にするなどナイトルーティンを決めて、家全体を睡眠のベスト環境にしていくことができます。
価格は1万1000円。スマートスピーカーと比べるとちょっと高めですが、ちょっと生活スタイルが変わりそうなデバイスです。Soliの実力がようやく本領発揮できそうで楽しみですね!
Source: Google(1, 2), Gizmodo US