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FCAジャパンは商用車のフィアット『デュカト』の導入を発表。主にキャンピングカー市場に向けて販売するという。そこで、ローンチマネージャーに詳細を聞いた。関連画像を見る◆3つのボディタイプから----:まず初めに伺いたいのですが、今回導入にあたりバリエーションはどうなっているのでしょう。FCAジャパンフィアット・デュカトローンチマネージャーの生野逸臣さん(以下敬称略):3つあり、ホイールベースと高さで違いがあります。ジャパンキャンピングカー2022に展示したL2H2が一番小さく、ここから50cm長くなったL3H2。更に背が高いL3H3の3パターンがあります。----:内装トリムはいかがですか。生野:1パターンで、シートもベージュのシートのみです。◆既存、新規でディーラー網を構築----:さて、販売方法はどうなるのでしょうか。生野:新しくディーラー網を作り上げます。現在募集中なのですが、その中にはフィアットディーラーやPSAグループジャパン系のディーラー、また、キャンピングカー会社もあります。そういった会社を新たに構成してデュカト専用のディーラー網を作り上げていく予定です。----:このデュカトですが一般のユーザーも購入は可能なのでしょうか。生野:もちろん可能です。例えば、いま挙げたディーラーから購入してもらうことも出来ますし、販売店によってはキャンピングカーとして仕立てたうえで、コンプリートカーとして売る場合もあるでしょう。何も手を付けていないままで欲しいという方には、そのまま購入してもらうこともできます。我々はキャンピングカー以外は販売しないとするつもりはありません。----:つまりFCAジャパンとしてはベースモデルを販売するということですね。生野:はい、そこからは自由にコンバートしてくださいという流れになるでしょう。◆日本仕様に改良を加えて----:ユーザーはどのあたりを狙っているのですか。生野:いま、明らかに需要のチャンスがあるとみているのはキャンピングカー市場です。一部のリサーチでも、国産車ベースのキャンピングカー購入ユーザーは、次はより大きなクルマが欲しくなるという傾向がありますので、そういうところの受け皿になれるかなと考えています。----:それにしてもこの市場に進出するのは思い切った戦略ですね。生野:我々の中で存在していないセグメントでもありますので、そこに切り込むというのはなかなか難しいところはあるかもしれません。ただし、キャンピングカー会社から熱い要望をもらっていましたので、そこにチャンスがあるというのは感じていました。----:因みに年間何台くらい売りたいと考えているのでしょう。生野:実は不確定要素が大きくあるのです。デュカトの工場自体がヨーロッパ生産分だけでずっとフル稼働状態なのです。商用車といえばデュカトというくらいヨーロッパでは代名詞的なクルマなので、ずっと安定してフルキャパ状態が続いています。そこに我々が日本にも一部欲しいといっていますので、本当にどれだけ日本に回してくれるのかがまだあまり見えていないのが現状です。なので、販売計画を1000台、2000台といったとしても、いまの段階では本当にそれだけクルマが来るかどうかがわからないのです。----:日本に導入するにあたり仕様を変えているところはありますか。生野:アイシンの専用ナビが搭載されたほか、日本の法的要件が多いのですが、ドアミラーの下にカメラを入れ、ドアトリムのモニターに映し出すようにしています。これは直左要件をクリアするためです。また、エンジンも日本の燃料に合わせて調整が入っているほか、リアゲートを270度まで開けられるようにしています。これはヨーロッパでのデュカトのキャンピングカー仕様にはないもので、日本は駐車スペースが狭いので、開けたまま使いたい時に幅を取らないようにするためなのです。----:今回導入するにあたり相当苦労があったように感じます。生野:乗用車の商品企画を15年くらいやって来ましたが、新しい装備や単語が数多くありました。燃料タンクに付けるヒーターのセットアップがいるのかどうかや、サスペンションも、キャンピングカー用のセットアップのほかにもシングルリーフにするかダブルリーフにするかなどがあり、そういったところで実際に何が必要かを知ったうえで選択していくことが結構大変でした。乗用車に比べるとカスタマイズの幅がかなり広いのですね。ほかにもボディタイプも多くありますが、最初からバンと決めていましたので、そこはあまり迷いはありませんでした。初めは我々として扱いやすい、つまり、外側が変わらないバンのコンバージョンから始めようとした結果です。実際に乗った話を聞くと、最小回転半径も思ったよりも小さく、この巨体の割には回りやすいようですね。日本の商用車ベースのキャブオーバータイプに比べると、乗用車ライクに運転できるという意見も多いようです。
レスポンス 内田俊一
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