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海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(レンタルWi-Fi・プリペイドSIM編)(1/2 ページ)

海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(レンタルWi-Fi・プリペイドSIM編)(1/2 ページ)

今は夏休みのシーズン。海外に渡航する人も少なくないだろう。

海外渡航の時、“通信費”は気になることの1つだろう。現在の携帯電話やスマートフォンは一般に「国際ローミング」を使うことで海外でもそのまま利用できる。

しかし、国内で使う場合と料金体系が異なる上、それが割高であることから「ローミングはちょっと……」と思っている人も少なくないはず。とりわけ通話はその傾向が顕著で、電話を受けた場合、国内では無料の「着信料金」がかかることもある(SMSの受信は無料)。

データ通信の国際ローミングは、昔と比べると安価に利用できるようになった。

しかし、渡航先や滞在日数によっては従来からある「レンタルWi-Fi(無線LAN)サービス」や「海外用プリペイドSIMカード」などの方が安価な場合もある。

そこでこの記事では、国内におけるレンタルWi-Fiサービスや海外用プリペイドSIMカードのうち主要なものをまとめて紹介する。海外での最適なデータ通信サービスを探す一助になれば幸いだ。

この記事は2018年7月現在の情報を元に作成されています。また、特記のない限り料金は税別です。

レンタルWi-Fiサービスについては、原則として事前申し込みが必要です。渡航当日の申し込みに対応しているサービスでも、ルーターの在庫状況や貸し出し期間によっては受け付けてもらえない場合もあります。詳しい情報は、各サービスのWebサイトなどで確認してください。

海外用プリペイドSIMカードを大手キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク、Y!mobile)が販売する端末で使う場合、SIMロックの解除手続きが必要です。手続きの詳細は各キャリアのWebサイトで確認してください。

なおY!mobileが販売する一部の端末は、SIMロックが最初からかかっていません(参考記事)。

携帯電話ネットワークは、国・地域によって使う通信規格や周波数帯(Band)が異なる。日本国内で売っているケータイ・スマートフォンの多くは、日本で使われている規格・Bandに最適化されているため、海外では快適に通信できないことがある。

レンタルWi-Fiサービスなら、原則として渡航先に合わせた(最適化された)ルーターを貸してもらえるので、端末と通信環境のミスマッチによる不快な思いをしなくて済む。ただ、そこはデメリットでもあり、渡航先が複数(周遊)にまたがる場合は複数台のルーターを借りないといけない場合がある。

とはいえ、レンタルWi-Fiサービスは複数人でネット接続を気兼ねなくシェアできることが強み。集団で旅行する際に最適といえる。

エクスコムグローバルの「イモトのWiFi」は、海外での過酷な撮影をこなしてきたことで知られるイモトアヤコさんの名前を冠するレンタルWi-Fiサービス。本人も海外ではこのサービスを使っているという。

海外渡航時のデータ通信 何がおトク?(レンタルWi-Fi・プリペイドSIM編)(1/2 ページ)

同社のカウンターのある空港では、ルーターの在庫があれば当日レンタルも受け付けている。また一部の空港では24時間返却できる「返却ボックス」も設けている。関西国際空港では、事前予約すればいつでも受け取れる「イモトのロッカー」もある。

料金プランは「渡航先」「対応通信規格(LTEまたは3G)」「1日あたりの通信容量」の組みあわせによって異なる。渡航先によっては「30日プラン」もあるので、対象先に長期滞在する人はそちらを選ぶと幸せになれる。なお、渡航先によってはLTEルーターを選択できなかったり、容量の選択肢が限られる場合もあるので注意しよう。

主なサービス仕様は以下の通り。

※1 宅配受け取りを希望する場合は、住所地によって出発の2〜4日前の16時までに手続きを完了してください。空港カウンターでの受け取りを希望する場合は、空港によって出発の1〜3日前の16時までに手続きを完了してください。※2 ルーターの在庫がない場合は受け付け不可。※3 成田国際空港、東京国際空港(羽田空港)、関西国際空港、中部国際空港、新千歳空港、福岡空港にあります。※4 返却ボックスは代金の支払いをクレジットカードで行った場合のみ利用可能。

テレコムスクエアの「Wi-Ho(ワイホー)」は、1日2980円(非課税)で使える世界周遊用無制限プランを用意していることが大きな特徴。また1日あたりの高速通信容量は300MBとやや少なめだが、渡航先によっては1日プランも390円(非課税)から使えるというリーズナブルなプランも用意している。

基本的な使い方などは先述のイモトのWiFiとほぼ同じで、主要な空港には受け取りや返却を受け付けるカウンターも用意している。利用料金が3000円を超える場合、自宅受け取り時の送料が無料となることも魅力。渡航先や利用日数次第だが、利便性は高い。24時間営業のサポートセンターもある。

無制限プランは、動画や音楽をガンガン使う人にとっては非常に心強い存在といえる。ただし、著しく大容量の通信を短時間に行った場合、通信速度が低下したり通信が中断したりする場合もあるので注意しよう。

主なサービス仕様は以下の通り。

※1 住所地・空港によって出発の1〜3日前の12時(正午)までに手続きを完了してください。※2 「Telecom Wi-Fi」扱いとなります(サービス内容がWi-Hoと異なります)※3 利用料金が3000円未満の場合、送料として540円(税込)がかかります。※4 成田国際空港、東京国際空港(羽田空港)、関西国際空港、中部国際空港、新千歳空港、福岡空港にあります。なおカウンターへの持ち込み返却は成田国際空港の一部カウンターでのみ受け付けています。

MAYA SYSTEMの「jetfi(ジェットファイ)」は、「クラウドSIM」という仮想SIMカードを使うことで、海外で安価かつ快適に通信できることが特徴。大手キャリア編で紹介した「Pocket WiFi 701UC」のレンタル版ともいえる(貸し出し対応の3機種のうち2機種が同じメーカーの機種)。

他のレンタルWi-Fiサービスと異なる特徴としては、料金や容量が国・地域ごとに細分化されていない「アジアプラン」「グローバルプラン」といった周遊プランが標準となっていること(1国利用プランもあるがこちらもエリア別料金)n、LTEネットワークの利用が無料(対応国・地域に限る)であることや、日本国内でも使えることが挙げられる。

さらに必要に応じて1日の容量を「350MB」「500MB」「1GB」から選べることもありがたい。これらの容量は国・地域をまたぐとリセットされるので、トランジット用途でも安心だ。さらに長期滞在する人に最適な「30日間」「60日間」「90日間」プランもある(容量はいずれも500MB)。さらに渡航先限定で「使い放題」プランもある(1日1280円・非課税)。

対応国・地域が100カ国以上とやや少なめだが、日本人の主要な渡航先はおおむねカバーできてはいる。渡航先や使い方に合わせてプランを自由に選べるのもありがたい。

主なサービス仕様は以下の通り。

※1 自宅、コンビニ・郵便局受け取りの場合、住所地によって出発の2〜3日(空港内のコンビニ・郵便局は3日前、離島など遠隔地は5〜12日前)の午前中までに手続きを完了してください。空港受け取りの場合、出発の2日前(関西国際空港のみ3日前)の午前中までに手続きを完了してください。※2 空港カウンター以外で受け取る場合、受け取り手数料(配送料)が600円が別途かかります。空港内のコンビニ・郵便局で受け取るの場合も同様です。※3 コンビニ受け取りはファミリーマート、ローソン、ミニストップに対応しています。※4 成田国際空港、東京国際空港(羽田空港)、関西国際空港、中部国際空港にあります。他の空港でも、受け取り対応のコンビニ・郵便局があれば店頭受け取りできます。※5 返却パック(レターパック+梱包キット)の代金として650円が別途かかります。※6 キャンセル料とは別に受取手数料と返却パックの代金もかかります。ただし、手続き締め切りのタイミング(発送先によって異なる)までにキャンセルした場合は無料となります。

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