ビジョン AMBYは、見た目は自転車に似ているが中身はモーターサイクルと、既存のカテゴリーにとらわれないモデル。細身のプロポーションはたくましさと冒険を約束し、そのデザインはBMWエンデューロモーターサイクルの表現力豊かなスタイルとレイアウトを明確に反映し、26インチのフロントホイールには細いタイヤ、24インチのリアホイールには丸みを帯びたタイヤを装着し「どこへでも行ける」という意志と能力を明確に表現した。
フロントホイールは26インチ、リアホイールは24インチを採用830mmの高さを持つシートは固定式のフットレストと同様にバイクらしさが特徴で、フラットに立ち上がるアッパーフレーム部のデザイン要素としても機能し、印象的なフライラインを再現。大型のエネルギー・ストレージ・ユニットとドライブ・ユニットは、フレームの中央にダークなグラフィック・ブロックを形成。これにより、e-bikeとモーターサイクルの世界をつなぐ、BMW Motorradのまったく新しい、新鮮な外観を完成。
シートヘッドライトテールランプ前輪の自転車用大型フォークにはプロテクターが装備され、フロントセクション全体をより重厚でパワフルな印象に仕上げている。U字型の小型ヘッドライトは、ダブルLEDのテールランプ同様に、コンセプトのルーツを明確に表示。また、バイクと同じくハンドルバーを回して加速するようになっているのも特徴のひとつ。総重量は65kgと、他のモーターサイクルに比べて大幅に軽く、優れた操縦性と敏捷性を実現している。
ビジョン AMBYの電気駆動に関するコンセプトは、従来の内燃機関と比較してメカニズムがほとんど見せないことで、印象的なスタイルを確立。さらに、伝統的なダークカラーを基調とし、ホワイトハイライトを使用するだけでなく、非常に精巧なカラーと素材のコンセプトを強調している。
蓄電ユニットに使用しているトリム素材は「フローティング・グレー・ポリマー」と呼ばれる再生プラスチックで、この素材はコンセプトEVモデル「i ビジョン サーキュラー」のバンパーにも使用され、製品ライフサイクルの終わりには、それ自体がマテリアルサイクルにフィードバックされる。また、シートに使用されている素材は「i ビジョン AMBY」のサドルや「i ビジョン サーキュラー」のタイヤにも使用されているという。リサイクルされたプラスチックの粒をベースにしたこのシートは魅力的な外観を持ち、いくつかの素材が新たな形と機能を持って第二の人生を歩むことができることを証明しているという。
i ビジョン サーキュラーとi ビジョン AMBY同じ再生プラスチックが使用されているビジョン AMBYの側面は個性的にデザインされていて、両面ともにライトカラーのドライブユニットの上に白い「AMBY」の目を引くレタリングが施され、左側は虹色に輝くドロップシャドウによって視覚的な深みが加えられているが、右側は意図的にドロップシャドウを付けずに表示。バッテリの下には、虹色に輝く2つのLEDライトがあり、アクセントを加えている。
左側の「AMBY」の文字には虹色の影が付けられている右側の「AMBY」の文字には影は付けられていないAMBYをモールス信号で表示したというデザインマーカス・シュラム氏の言葉のほかBMW Motorradデザインスタジオの位置を示す座標も明記している車両の右側面には、3つの小さなターコイズブルーのチューブがシルエットから浮かび上がり、ビジョン AMBYのエレクトリックハートをはっきりと暗示。その隣には「エレクトロモビリティは、モーターサイクルの未来にとって非常に重要なものになるでしょう。特にアーバン・モビリティーの分野では、電気推進力に焦点を当てた製品が続々と登場すると予測しています。また、クラシックなスクーターだけではなく、現代的でエモーショナルな製品も考えています。二輪の電動モビリティは、本当に楽しくて冒険的なものである必要があり、BMWはそれに対応する製品の開発に取り組んでいます」というBMW Motorradのヘッドであるマーカス・シュラム氏の言葉が記されている。また、右側の座標は、ビジョン AMBYが誕生したミュンヘンのBMW Motorradデザインスタジオを示していて、反対側にはモールス信号で「AMBY」を表示している。