良いものは高い……とは限らない!
ビーチ、キャンプ、ピクニック……これからの季節、密を避けて屋外を満喫するにはアウトドアチェアが便利。
ガタガタした地面に置いても安定して座れるものから、背中に背負ってハイキングできちゃう超軽量なもの、日よけに便利な屋根がついているものもあります。いずれも、ひと夏に限らず何年も使える耐久性が期待できます。
今回は、Wirecutterが厳選したおすすめアウトドアチェアを紹介していきます。みなさんはどれが1番気になりますか?
大きくてしっかり頑丈なアウトドアチェア。数ある製品を試したなかでもっとも快適と評価。
アウトドア用品店に行くと、似たようなデザインのアウトドアチェアを見つけることもあるかもしれません。でも、類似製品よりもずっと頑丈なのが、「Coleman Oversized Quad Chair With Cooler」。(3度のキャンプと半年間自宅の庭で使った経験から断言!)さらにこの倍の値段のアウトドアチェアと比べてみても、飲み物を置くのに十分な収納スペースがあって実用的で、どんな体型の人でもゆったり座れるシートはとっても快適。大きくてタフで、万人向けのアウトドアチェアです。
ずっしり大きなアウトドアチェア。キャンプ場などでの日よけに便利な屋根つき。折りたためば、肩からさげて持ち運べるのもポイント。
日よけに便利な屋根付きの「Renetto Original Canopy Chair」は、ずっしり重たいとはいえ、うまくデザインされているため持ち運びやすく、設置も簡単。もともと屋根付きのアウトドアチェアを探していたわけではないのに、一度使ってみたらハマったという人続出。
持ち運びやすいローチェア。地面がガタガタしていてもしっかり安定しやすいアウトドアチェアです。
屋外シアターやコンサートなどのイベントでは、ローチェアの「GCI Outdoor Everywhere Chair」を使えば、周りの人たちの視界を阻むことなくゆったり楽しめるはず。特に背中のサポートが快適と好評で、地面がガタガタ安定していない場所でも設置できるほか、ローチェアにしては珍しくカップホルダーが付いていて、サクッと折りたたんで持ち運びやすいのも便利です。
超軽量でコンパクトなアウトドアチェア。バックパックどころか普通の鞄にも入るミニマルさがポイント。
バックパックに入れて持ち運べる最新のアウトドアチェアのなかには、本当に超軽量でびっくりするものが多くあります。ただ、一般的な製品と比べると高価だったり、あまり快適でなかったりもするのが難点で、ハイキングなどで長時間背負って持ち運ぶ場合でなければあまりおすすめしません。それでも必要だという場合には「Helinox Chair One」が他社製と比べるとちょっぴり快適で、持ち運びやすいです。
ヘリノックス(Helinox) チェアワン ブラック ブラック (BK) 1822221 ブラック (BK)15,980円
使いやすいカップホルダーつき。キャリーストラップがあるので持ち運びに便利。何よりも、他の製品と比べてもしっかり頑丈な素材で安心。
キッズ向けのアウトドアチェアを安価で買ったらひと夏で壊れてしまった……という経験をした人はどれくらいいるでしょうか。「REI Co-op キャンプチェア - キッズ」は耐久性のある素材でできていて、安定的な設計で転倒を防ぎます。2歳の子ども用に購入しても、大きくなって座れなくなるまで持ち堪えてくれるはず。
半年間にわたって日常使いした結果、万人向けのアウトドアチェアとしておすすめなのは「Coleman Oversized Quad Chair With Cooler」に決定。国立公園など3回キャンプにも出かけたところ、ほかの参加者からも圧倒的に人気でした。
「Coleman Oversized Quad Chair With Cooler」には(上の写真通り)飲み物を複数保管できる保冷スペースがあって、ビール瓶(330ml~350mlサイズ)やソーダ缶もこの通りすっぽり収まります。このほかにメッシュ素材のカップホルダー、スマホ・タブレットや本が入るメッシュ素材のポケットもあり。これについては「キャンプに使うアウトドアチェアとして理想的」「このチェアはとっても安定していて、保冷スペースもカップホルダーもある。派手すぎないし、座り心地もかなり良い」という感想も。
持ち運びには、肩から下げられるキャリーバッグがついています。重さは3.4kgで耐荷重は約150kgです。南カリフォルニアの強い日差しのもと、半年にわたって毎日のように屋外で使っていましたが、他社製品(濃い目の赤がピンクっぽくなった)とは異なり色褪せることもなし。
2016年に購入してから数年経ちますが、持ちがよくてひと夏で使えなくなるような安いアウトドアチェアよりもおそらく長期的に経済的だといえます。
正直なところ日差しが強ければパラソルや帽子でどうにかすれば良いと思っていたので、これまでアウトドアチェアに屋根が必要なんて思ったことがありませんでした。でもそれは「Renetto Original Canopy Chair」に出会うまでの話。
カリフォルニア州にあるジョシュアツリー国立公園でキャンプをしたのですが、美しくも過酷な状況(気温が20度程度でも30度に感じるような冬の日でした)で、この日よけが大活躍しました。
重さが約6.8kgと、ずっしり重たく大きめなアウトドアチェア(万人向けでおすすめの「Coleman Oversized Quad Chair With Cooler」と比べても2倍の重さ)です。600デニールのポリエステルメッシュとスチール製で、メーカーいわく他社の安価なチェアと比べると3倍の厚みなのだとか。実際に座ってみるとメッシュ部分の通気性は良く、日よけ部分はまぶしい太陽の光を遮るのにちょうど良い大きさ。折りたたむと日よけ部分がうまくチェアを覆うようになっていて、バックパックのように背負えたので感動しました。同社ホームページでは、組み立てから折りたたむまでの使い勝手がわかる動画が公開されています。
独立記念日の花火を見るべく、このアウトドアチェアを持って行ったこともありましたが、近所(ロサンジェルス)の駐車場はほぼ満車で、ようやく見つけた場所は観覧席から800mほど離れた場所でした。ベビーカーや他の荷物もあったので、アウトドアチェアは泣く泣く車に置いておこうかと思ったのですが、「Renetto Original Canopy Chair」を背負ったら持ち運びは意外にも簡単で、会場に到着してからは誰よりも快適な座席に付いている気分が味わえました。
「Renetto Original Canopy Chair」を3個持っているWirecutterの同僚は「キャンプだけでなく、ビーチ、屋外コンサート、子供のサッカーの試合などで使っているとどこで買ったのかと聞かれることもある」と話していました。
RenettoはKelsyusという会社にライセンス付与していて、米大手スーパーのTargetやWalmartで廉価版が販売されています。ただ、RenettoのSteve Tinto社長いわく品質に違いがあり、Renettoの方がはるかに優れているとのこと。
カラー展開は通常8〜10色。注意点がひとつだけあって、1月に購入した赤いチェアは(雨風への耐性を調べるべく、あえて半年間放置した状態にしたところ)LAの灼熱の太陽によって色褪せました。Renettoに限らず、アウトドア用品メーカーの多くは使用しない期間は明るい日差しや雨を避けて保管しておくことを推奨しています。
地面に近いローチェアは屋外でのコンサート、映画、劇場公演など周りの人たちの視界を阻むことなくゆったり座るのに最適。3度のキャンピングと半年間自宅の庭、ビーチ、公園で使った経験からもっとも座り心地が良かったのが「GCI Outdoor Everywhere Chair」。折りたたんで持ち運ぶのにもシンプルで簡単なのがポイント。
お尻から地面までの高さは約10cm。背中を支えるストラップは持ち運びに便利なキャリーストラップにもなるほか、リクライニングの角度を(直角〜星空を見上げるのにちょうど良い角度まで)調整できるようになっています。他のポータブルチェアと違って、凸凹した地面で使用できるのも特徴。複数のローチェアを試したなかでもっとも快適な座り心地だと好評でした。
屋根付きでおすすめの「Renetto Original Canopy Chair」と同様、持ち運ぶ際の入れ物になる袋などは付属していませんが、それが不便ということもありません。この「GCI Outdoor Everywhere Chair」はストラップだけで簡単に閉じることができるので便利です。
カップホルダーのほか、背面にはスマホや本を収納できるポケットもあります。色展開はグリーンとブルーの2色。耐荷重は約110kgです。
半年間にわたって日常使いした結果、簡単に持ち運べる超軽量アウトドアチェアでおすすめできるのは「Helinox Chair One」に決定。約900gという重さ、耐荷重は約145kg、2lのペットボトルよりもコンパクトに収納できるのもポイントです。
シート部分はナイロンとメッシュ素材、脚部はアルミ製(ハイエンドなテントポールと同じ素材)です。組み立ては、スロットに脚部をはめ込み、シート部分をフレームに伸ばすだけ。小さくて軽いので、バックパック旅行に持って行ったり、大きめなPCバッグに入れて仕事帰りの屋外ムービーやコンサートに持って行ったりするのもアリ。
キャンプ中の休憩で岩の上に座るよりも当然快適ではあるものの、あくまで持ち運びに便利な超軽量アウトドアチェアなので、上記に紹介したものたちと比べるとやはり座り心地の違いは歴然。もし、超軽量である必要がなければ、もっと大きいアウトドアチェアの方が快適で、価格も半分以下で手に入るのでおすすめです。
数あるキッズ向けのアウトドアチェアのなかから5つまで厳選し、総勢16人のキッズたちにキャンプ場で試してもらいました。さらに1〜5歳のキッズたち3人に半年間自宅の庭で使ってもらった結果、もっともおすすめなキッズ向けアウトドアチェアは「REI Co-op キャンプチェア - キッズ」に決定。
ポリエステル製のシート部分は頑丈で、ボックス型のカップホルダーは「L.L.Bean ベースキャンプ」やColemanのアウトドアチェアの丸型カップホルダーと比べると少し余裕があって、大きめの水筒やマグカップを入れるのにも便利。
重さ1.8kgのスチール製で、耐荷重は約68kgまで。持ち運びにはキャリーストラップが付いていて、折りたたむたびに専用バッグに収納する必要がなく使い勝手が良いです。おそらく歩き始めの子どもから7、8歳に最適ですが、小柄な大人でも心地よく使えるアウトドアチェアです。
カラーは赤、青の2色展開。同社ウェブサイトでも(記事執筆時点で)4.7 / 5つ星という高評価です。
<万人向けでおすすめのアウトドアチェア>
「REI Co-op Camp X Chair」は、先述の「Coleman Oversized Quad Chair With Cooler」と比べるとかなり小さめのつくり。
<ローチェアでおすすめのアウトドアチェア>
「Coleman Kickback Breeze Chair」はシンプルながら快適。男性からはちょっと小さめという声があった一方で、女性に人気でした。
「REI Co-op Camp Stowawayローチェア」は万人にとって快適。ただし折りたたみ構造が厄介。現在は製造中止になっていて、代わりに「REI Co-opキャンプローチェア」が登場。約5cm座高が高くてカップホルダーはなし。「Stowaway」の代替としては「the Rendezvous」がおすすめです。
<持ち歩くのにおすすめのアウトドアチェア>
「REI Co-op Flexlite キャンプチェア」はFlexliteシリーズの最新版。オリジナルと重量、デザインがほぼ同じ。素材はポリエステル製。
<キッズ向けのおすすめアウトドアチェア>
「Coleman Youth Quad Chair」は、「REI Co-op キャンプチェア - キッズ」よりも生地が厚く頑丈。
「L.L.Beanキッズベースキャンプチェア」のカップホルダーも「REI Co-op キャンプチェア - キッズ」と同様スペースが十分にあります。
「Helinox Chair One Mini」は見た目もオシャレなキッズ向けアウトドアチェア。レビューに参加した1歳の子の大のお気に入りになっていました。が、他の子どもたちはもう少しスペースのある大きめなアウトドアチェアのほうが座りやすいと感じたようです。見た目にこだわりたい人や、バックパックに入るキッズ用のアウトドアチェアを探していたという人以外は、長期的に使うならばほかの製品を検討するのが良いかもしれません。
表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。
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